sutomajo's blog

可愛い女の子のブログです

廃校!

今朝、というか、たった今のことですが。

僕の母校である小学校が統廃合の危機にあるらしいです。今朝食卓についたら、反対の署名を募るチラシが置いてありました。署名欄には既に両親の名前が書いてあります。僕としても思い出深い場所ですし、10年後20年後またここに帰ってきた時、今母校のある場所に全く見知らぬ構造物ができあがっているということになりかねないと思うと、なんだか「わあ」という気分になって、すぐに僕も署名したんです。署名欄の三行目に、住所を書いて、そして氏名。

でもすぐに気付きました。これってまさしく、よくテレビでやってる「現地住民の反対」ってやつじゃないかと。僕個人の思い出がどうこうという以前に、お役所でそういう話が出てるということは、そうしてしまった方がいいんじゃないだろうか。区役所の人がそうするべきだと言っているのに、住民の反対で物事が進まないなんて気の毒だ。そう思いました。

「もう名前書いちゃったけどさ」母親に問います。「お役所の人がこう言ってるってことは、そうした方いいってことなんじゃないの」 母は、悪い人ではないですが、そういう考え方をあまりしない人ですから、「説明が不十分だ」とか、「話が急すぎる」というようなことを言いました。「それに、潰れたら(隣の)○小まで歩いて行かなきゃいけないんだよ」

我が家に小学生はもういないとはいえ、なるほど、確かに○小はここからだと遠いかもしれない。もともと僕の母校は僕の住むマンションから目と鼻の先、5分もかからないようなところにあったので、その距離差はとても大きく感じます。しかし、○小がいくらここから遠いからって、もともと僕の母校にもそれくらいの時間をかけて歩いてきた生徒は少なからずいたんだし、完全にうちの地区の都合じゃん、とも思いました。

「説明が不十分ってのは反対の理由にならないんじゃないかな。潰した方がいいか、悪いか、それを考えて署名するべきだ」…僕自身既に署名してるんですが、偉そうなこと言ってます。実はこのセリフを吐きつつ、なかなか僕もいいこと言うな、お役所の人の目線になって物を考えているだなんて、ただの怒れる市民ではないのだ、というような気分になっていました。しかし、この弁は次の父の言葉で撤回されることになります。

「うちの資産価値が下がったら困る」…ガ、ガビーン! それは困る! 僕はまだ自分で財産を持っていないので、そういう感覚はなかったのです。したり顔でお役所に同情できたのはそのためでした。この署名を募っているうちの地域の人達も、ただの感傷で反対しているのではなく、ちゃんとそういうことを考えて反対しているのでしょう。署名を取り消そうかという気分は完全になくなりました。

…しかし今思えば、問題が感傷の問題でなく、特定地域の利害に関することであればこそ、むしろ廃校にすべきなのではないでしょうか。僕はその地域の人間ですから、いずれにせよ反対という態度を続けますが(といっても署名する程度ですけど)、実際問題生徒数が減っているのは確かなのだし、お役所の人にとってみれば、そんな一部の人間の資産を守るためだけに色々な非効率が解決できないというのは、とても腹立たしいことだろうと想像します。お金の問題に話が変わったことで、そんな、明白で身もふたもない対立構造が見えてきたという話でした。